北島三郎特別公演

June 19, 2010

五反田ゆうぽうとホール北島三郎特別公演を観て来た。その話をすると皆口を揃えて「サブちゃん好きなん?」とか「何故にサブちゃん?」と聞かれる。だって自宅から100mくらいの場所にサブちゃんが来るんだぜ、そりゃあ行くでしょう?というのが正解です。

結論としては “King of Pop” がマイケル・ジャクソンであるならば間違いなく “King of 演歌” は北島三郎である、ということ。加えて、北島三郎は “日本のマイケル・ジャクソン” ではないかもしれないけれど “日本のジェームス・ブラウン” であることには間違いないと思う。素晴らしいステージだった。

11:15開場、12:00開演。開場5分前なのに自宅でつぶやいていられるくらいの距離!結局11:40分くらいにチケットを手に握りしめながら家を出る。1分後に会場着。素晴らしい。

12:00開演で第一部がお芝居の『幡随院長兵衛』、第二部がヒットパレード『北島三郎、魂の歌を…』、第一部と第二部の間には35分間の休憩、公演が終わるのは15:55。長丁場!そして会場内は案の定人生の大先輩方で埋め尽くされている。若干浮き気味...。

先ずは『幡随院長兵衛』。10〜15分くらいのお芝居があって、毎回セットチェンジに2〜3分、その間はBGMや映像でつなぎが入る。ふと、テレビでドラマを観る間合いと一緒だと気づく。クライマックスの立ち回りでサブちゃんが剣を落としちゃうパプニングなんかも見られて大満足。舞台セットがとても綺麗だった。だけどやっぱり芝居自体はまったりしててちょっと退屈。

休憩タイムにちょっと会場を出て家の近所のコンビニに行ったり会場で生ビールを飲んだり。さて第二部。

ヒットパレード『北島三郎、魂の歌を…』。これが観たかったのです。親分のトークと歌に酔いしれたかったのです。舞台にはかなり派手な電飾。期待通り。最初に少し挨拶をした後、かなりの曲数のメドレーが続く。前奏の間に歌う曲の語りが入り、歌い始めてワンコーラスで終了、歌い終わるとまた語りが入って良いタイミングで次の曲の前奏が始まる。というのが延々と30分くらい続く。凄い体力だ。生バンドでの演奏が終わってダンサーによるダンスなどをはさんだ後セットチェンジ。ヒット曲を数曲歌ってセットチェンジしたらそこには “北島丸” が!ニヤリ。

サブちゃん「会場が変わったから今回は船は動かないなぁ」なんて言ってたけどそんな訳はありません。若者集を呼び出して「お前らこれ動かせんのか?」なんてトークをしていると “北の漁場” の演奏が始まる。すると横を向いていた船がどんどん回転して前を向くではないか!と同時に、背景には海の実写映像が!そしてステージ前方からスモークが!な、な、なんと!それらが三位一体となってまるで本当に海にいるような感覚になるではないか!しかもサブちゃんが先頭で歌っているんだぜ。3Dメガネをかけてないのに3D!これこそ舞台の醍醐味ではないか!

最高潮かと思われた盛り上がりは更に勢いを増した。ラストを締めるのはもちろんこの曲 “まつり” 。太鼓の演奏やダンスで会場を盛り上げたあと、ステージには大きな “ねぶた” が登場。ねぶたの上には寅年にちなんだと云う白い虎の形をした乗り物が。そこにサブちゃんが乗っている。カッコイイ。クレーンでつながれた虎は会場の盛り上がりと共に前へ。もちろん乗っているサブちゃんもどんどん前へ。前へ、もっと前へ。ここはロックコンサートの会場かというほどの盛り上がり。思いっきり叫んだよ。「サブちゃーん!」。

最後にサブちゃんがキャストの紹介をして、お客さんへの感謝の言葉を述べて終演。第一部の芝居が始まったときはどうなることかと思ったけれど急上昇の盛り上がりに大満足。キャストだけでも100人以上いて、それに加えてあの大仕掛け。なんて楽しいコンサートだったんだ。素晴らしい。素晴らしすぎる。

デビュー前は渋谷で何年も流しをしていたというサブちゃん。上京して流しから始めてここまで来るには、相当な、いや、相当以上の苦労があったはず。只単に歌が上手いとか、曲が良いとか、そんなことだけでは語れない、とても深い歴史があるんだということもわかった、そんな最高の夜...いや、昼でした。

Author: Shin Takeda
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