甲府の旅1日目

October 30, 2009

甲府の旅、旅行記。やっぱりここに書き残しておこうと思います。残しておきたいことがいっぱいあったので。月を跨ぐ旅行ですが、1ページでまとめます。

さてそれでは1日目から時系列で。

オフィスで順調に仕事を終え、予定よりちょっと遅い13時30分に出発。荷物は重いけど普通に打ち合わせに行く感覚で新宿へ。そういえば何線に乗るのんだろう?なんて思いながら中央本線だとスグに気がつきホームへ。すっかり“かいじ”に乗るもんだと思っていたんだけれども、既に停車中の電車は“スーパーあずさ”。聞けばこれが一番早いとのこと。特急券も社内で購入できるらしいので迷わず飛び乗りました。

飛び乗ってもしばらく車窓からの景色は見慣れた東京。ぼんやりしながら「腹減ったなー」なんてのんきなことを考えます。しかし、しかし、そのときに気がついたのです。気がついてしまったのです。「お金がない...」出発前に銀行で下ろして来ようと思っていたのに忘れてて、財布の中は320円。ガーン。そんなことを考えているときに、そしてそれをあざ笑うかのように車掌の登場。特急券の拝見です。こいつオレがお金もってないこと絶対知ってる...。と思うほど、満面の笑顔。「甲府までは1,300円になります」と言われたので「スイカかカードは使えますか?」と聞いたところ「社内では現金のみになります」とまた満面の笑顔で。テンパル。テンパル。こんなときにこそ冷静になれ!こんなときにこそ冷静になれ!逃げちゃダメだ!逃げちゃダメだ!

あっ!名刺入れの中に、緊急用の1万円が!気付いたオレ天才。そして、緊急用のお金を用意してたオレ天才。何事もなかったかのように、名刺入れの中から丁寧に折り畳まれた1万円札をさりげなく出し、精算を済ませました。

そんなこんなで、オレ旅特有の現象“旅の最初にトラブル有り”を切り抜け、電車は一路甲府を目指します。途中、雄大な自然に、そして眼下に望むティルトシフトレンズで撮影したかのような風景に、心を奪われたのは言うまでもありません。そして、無事甲府に到着です。

予定通り甲府駅北口の小作で遅めの昼食を。ほうとうを食べる機会なんてめったにないので非常にワクワクしていたのですが、野菜がいっぱい入って想像以上のボリュームにビックリ。でも以前食べたときよりも何倍も、何十倍もおいしいと思える味で、もうこれだけで甲府に来た甲斐があったような気さえしました。

小作甲府駅北口店の鴨肉ほうとう

そしてまた駅に戻ってバスで旅館へ。到着するなりLANポートを探すオレ。だって今日は平日。なんて健気なんだ...。LANケーブルを借りて、仕事再開です。ちょと落ち着いたところで館内の温泉へ。これがまた、事前に知ってはいたものの、“源泉掛け流し・加水加温無し”の温泉は超気持ちよくて、温泉上がりは仕事を忘れてウトウトしました。

仕事が落ち着いたのが夜の23時。こんな時間から夕食なんて、近場じゃあとてもやってない。ということで、当初はそんなつもりじゃなかったけどタクシーを手配してもらい甲府駅へ向かいました。その途中旅館のスグそばに気になるバーを発見。「帰りにやってたら行ってみよう」なんて思いながら甲府駅で夕食です。駅前を散策したのですが、目立ったお店も無く、あとで甲府の人に聞かれたときにわかりやすいように“ちょうちん横町”という名前の付いた路地の1軒に入ります。可もなく不可もなく。というよりお店の人は良いんだけど、味的にはちょっとガッカリだったかも。なんだか満たされない気持ちのまま、1時間ほどでお店を後にしました。そのあと2軒目...。2軒目に行くなんて思ってもみませんでしたが、なんとなく雰囲気のある中華料理屋さんへ入ることにしました。特に言うことなく、良いところは雰囲気だけです。「何で調べてから行かないの?」私をよく知る方々はそう思われるかもしれません。でもチェックしていたお店はほとんどが23〜24時で終わりなのです。案の定、2軒とも私の最大の情報源食べログには載っていませんでした...。

結局お腹だけ満たされた状態でタクシーに乗りまた旅館へ。駅に向かうときに気になったバーがまだやっていたのでそこへ行くことにしました。お店の名前は“heart beat”。誰もいないカウンターに座ってウィスキーソーダを注文します。マスターは私が初訪問だということを気にかけて気さくに話しかけてくれました。東京からの旅行だということ、近所に宿泊しているとうこと、などなど話しながら「明日はどこに行くの?」と質問されたので「古墳を観に行きます」なんて話してたら、古墳の存在をご存知なかったらしくスゴイ興味を持ってくれて、興味を持ってくれたもんだから、こっちもiPhoneで画像なんか見せちゃったりしちゃって、そしたらマスター「明日オレが車で乗せてってあげるよ、オレも見たいから」って!えー!ビックリしたけどこんなに面白いことはないと思い、即座に快諾。というかお言葉に甘えることにしました。そのあとしばらく話して、他のお客さんともいろいろ話したりして、マスターとは電話番号を交換して旅館へ帰館しました。

そのあとはこの日3度目の温泉に入り撃沈です。1日目終わり。

甲府の旅2日目

October 31, 2009

旅先だと何故か、朝は早く目覚めるもの。10時ころから近所をフラフラと散歩して20分くらい歩いたところに羽黒大宮神社を発見。疲れ果てる前に帰りたいと考えながら歩いていた自分としては、引き返すキッカケを与えられ、安心して引き返すことができました。

羽黒大宮神社の巨石

前日マスターからは「お昼過ぎくらいに電話して」と言われていたのですが、本当に電話して良いものか悩んでいたところ、11時半くらいに電話が鳴りました。

11時45分にお店前で待ち合わせ。「じゃあ先ずはランチでも行こうか?」とマスター。昨夜バーで飲んでいたときに、隣の席に座られていた方が仲居をされているという割烹料理屋さんへ。趣のあるお店、割烹司。夜は相当高そうです。

そのあと「まぁ、特に何もないけどちょっと街を歩いてみようか?」と誘われたのでご案内していただくことにしました。細い路地をいろいろ歩いたりして「おみやげに豆はどう?」と言われ、豆?甲府で?なんで?なんて思ったのですが、珍しい豆菓子がいっぱいのお店三枝豆店にも連れて行ってもらいました。あと、桜座にも。非常に丁寧にご案内していただいたおかげで、なんとなく土地勘がつきました。これはもう、絶対に地元の人とじゃないと出来ない旅。感謝です。そのあとは、本日のメインイベント古墳です。

古墳の景色は、ネットなどで見ていた通りでしたが、しかしその雰囲気は実際に感じると感慨深いものがあります。

丸山塚古墳

マスターも喜んでくれて、連れて来た甲斐が...いや、連れて来ていただいた甲斐があるというものです。その後マスターは用事があるとのことなので、そこで別れ、私はもう一度古墳に登ったあと、隣接している山梨県立考古博物館へ移動しました。一応、帰り時間の目安にと、受付でバスの時間を聞いたところ、次のバスまではあと3時間あるとのこと。館内をじっくり見ても1時間。あと2時間はどうしよう?なんて思いながら、結局古墳の先にある山に登ったり、ブラブラしたり、芝生に座ったりしながらゆったりと過ごしました。

帰りは17時18分のバス。もう真っ暗です。

ウトウトしながら甲府駅に到着。この日の夕食は、予定通り目的のお店寛酔へ。お店の人の手際は良いんだけど、飲み物が出てくる前におつまみが出て来たりして、なんだかバタバタしてる風。そんなに客も多くないのに...。ですが甲府地鶏に罪はありません。超美味い甲府地鶏。繊細で、きめ細やかな味わいです。味には大満足。

そのあとEIGHT CAFEへ。昼間、街を案内していただいた効果を早くも実感しました。グラスワインを1杯いただき旅館に戻ります。そして、温泉。仮眠。仕事。温泉。

さて、お昼のお礼も兼ねて今日も“heart beat”へ。お昼にお会いした方々もいらしていて、午前3時くらいまで飲みました。再会を約束し、握手をしてお別れ。良い場所での、良い出会いをありがとうございました。

甲府の旅3日目

November 1, 2009

前日飲み過ぎたので、さすがに今日は遅めの起床。今日は甲府観光の定番スポット昇仙峡へ。当初、チェックアウトしてから甲府駅に荷物を置いて駅からバスで、と思っていたのですが、“heart beat”のマスター曰く「駅とは真逆だから、旅館に荷物を預けてここからバスに乗った方が良いよ」とのアドバイスを受けていたので、その通りにしました。危ない危ない。危うく時間を浪費するところだった。感謝。

バスで昇仙峡へ。適当なところで軽めにほうとうを食べてちょっとガッカリして次はロープウェイで山頂まで。眺めがスゴすぎ。

ロープウェイの山頂から

あまりここに長居をすると疲れ果ててしまいそうな山道なのでサクッと切り上げて旅館で荷物をピックアップしました。

旅館近くのバス停でバスを待っていると、どこからか私の名前を呼ぶ声が...。マスターでした。「昨日はどうもありがとうございました」なんてお礼を言ってたら「帰るの?駅まで送ってってあげるよ」っておい!そんな至れり尽くせりは申し訳なくてご遠慮しようとしたのですが「いいよいいよ」と。なんて良い人なんだ...。ここでもまた、お言葉に甘えることにしました。途中「回数券買ってく?」と言われ、さすがにそんなに来れないですよ...。なんて思いながら、それでもなんて返事をして良いかわからず「・・・」状態だった私に「金券ショップで1枚から買えて安いから」と、お得情報だったのです。そして金券ショップで超お得な回数券(新宿甲府間、通常4,020円のところなんと2,900円!しかも指定席!)を購入し、駅まで送ってもらっちゃいました。

ここで本当のお別れです。普通に友達を駅まで送って行っただけかのように「じゃあまた遊びに来てよ」と言い残して、マスターは車を走らせたのでした。兄さん、どこまで格好良いんだ。

さて、荷物を預けて、また街を散策して、お昼はで噂のパスタを。「とってもおいしいです」と堀くんのような感想ですが、黙々と仕事をするマスター。古いけど手入れの行き届いた店内。適度な席数。どれも名店の要素が伺えます。次回も是非。

そのあとは、そろそろ気持ちを“帰るモード”へ持って行かなくてはならないので、またEIGHT CAFEへ行ってカフェラテを飲みながらまったり。たぶんここも、甲府に来たら必ず行く場所になるんだろうな...。

舞鶴城公園を抜けて甲府駅へ。私を現実に連れ戻す列車は“特急かいじ”。さよなら甲府、またスグ来るからね。なんて感傷的な気持ちになりつつもグッスリ眠って東京に戻ってきました。

旅の醍醐味、自然と歴史と街並と、そして人との出会い。その全てを堪能した甲府の旅。忘れられない旅になるとともに、次に行くときはもう旅じゃなくて“里帰り”くらいの気分になりそうな、そんな旅でした。

Author: Shin Takeda
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