旅のこと

October 2, 2009

最近、旅づいている。いつからだろう。こんなに旅行が楽しいと思えるようになったのは...。20代のころは、旅行に行くことなんて全くなかった。まぁバンドをやっていたので、それで各地にツアーに行くことはあったけれども、自由な時間なんてほとんどないし、遊びじゃないから、旅行的なワクワクは全然なかった。それに、そのころはそんなに時間もお金もないから“趣味で旅行”ってこともなかった。30代になって、人並みに働き出して、でも仕事も忙しいのでやっぱり“趣味で旅行”って時間もあまりなかった。20代のときも、30代になったばかりのころも、“旅行にお金を使う”ということに対して、抵抗があったのは確かだと思う。それよりは物欲の方が強かったというだけの話だけれど...。

昨年、弟の結婚式でオーストラリアに行った。オーストラリアに行くのはこれで2度目だったから、1度目よりは気張らず歩き回れた。でも時間がなかった。「折角オーストラリアに来たのに時間が足りない!」心の底からそう思った。そう思ったと同時に、「あれ?オレいつから旅行好きになったんだっけ?」と感じた。ただの貧乏性なのかもしれないが、“折角来たのだから”というのは、“もっと色んなところを見て回って経験したい”という素直な気持ちだった。

今年の7月。半ば思いつきで沖縄に行った。友人が仕事で沖縄に行くと言うもんで「じゃあオレも行くよ」と言って速攻飛行機のチケットを取った。宿を取る前に。初めて行く沖縄は、思い描いていた通りの街だったけど、その街に住む人々までは思い描けなかった。ふらっと入った居酒屋で、隣のお客さんが「観光?沖縄何回め?」と聞いてくる。「初めてです」と答えると、いろいろ教えてくれる。滞在中、そんなことが何度もあった。沖縄という街は、ご存知の通り自然と文化が素晴らしい街で、住んでいる人々も、その素晴らしさを本当によく理解していると同時にとても大切にしている。だからこそ、街全体が、沖縄に対する愛に溢れている印象だった。おおげさかもしれないけれど。

先日仙台に行ったという友人に、仙台の見所を教えてもらった。友人曰く“その街並と空気感が気持ちのいい街”とのことだ。そこで気がついた。

自分は、知らない街に行って、その空気感を感じるのが好きなんだと。もちろん好きな街には何度も行きたい。好きな街を増やしたいのだ。沖縄に行ったときに“街=人”だということを感じた。当たり前のことなのだが、街を作るのは人。その街を、どう作りたいのか?その街の、何を大切にしていきたいのか?それを、どんな風に考えているか?によって、街は変わってくる。良い街には、良い人が住んでいるということなのだと思う。そんな良い街を感じて、良い人に出会いたいと思っているのかもしれない。

昨年、弟の結婚式に行ったとき、不覚にもご祝儀を忘れた。忘れたというより、兄弟だから渡さないものと思っていた。でも弟に「兄ちゃんのときオレ渡したよ」って言われた。それも忘れてた。※ この段落の文章、全ての文の後に(笑)って付けてもらっても良いですか?

だから先月、ご祝儀を渡すために弟のところ(オーストラリア)に行って来た。パブに行ったりして、英語は全然できないのにお店の人と会話したりもした。滞在したのがシドニーの観光スポットド真ん中だったから、観光だってことはすぐわかったと思う。それでもみんな暖かかった。昨年感じられなかった“街と人”を感じられる旅だった。

旅行が好きになった理由。それは、“好きな街を増やしたい”というのが今のところの結論です。もちろん、東京も好きです。でも“地元”ではないので、どこか“気張っている”のは間違いないと思うのです。気張っているが故に、疲れて、嫌いになりたくないから、他にも好きな街を増やすのです。

いろんなところに行きたい。という子供っぽい締めでごめんなさい。近いうちに仙台に行って来ようと思います。旅の感想はまた今度。

Author: Shin Takeda
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