スラムドッグ$ミリオネア

May 20, 2009

このところ、自転車の話題か文化的な話題が多いのはなぜでしょうか?たぶん下らないことはtwitterで発言しきっちゃってるからだと思います。結果的には良い傾向ですね。ということで今日は昨日観た映画スラムドッグ$ミリオネアの話を少々。

ダニー・ボイルが監督で、数々の映画賞を受賞した有名な作品なのでご存知の方も多いと思います。ストーリーは、インドのスラムで生まれ育った若者が、インド版“クイズ$ミリオネア”に参加して勝ち進む。でもスラム育ちのその若者に「なんでそんなに答えられるの?」と不正疑惑が持ち上がる。でもそれは不正ではなく、その若者がこれまでの人生で経験してきたことがたまたま出題されただけのこと。というストーリー。

“クイズ$ミリオネアで貧しい若者が一攫千金”。これだけでも十分物語にはなると思います。映画の脚本として、クイズの進行と若者の過去を絡めて伝えるストーリーというのも、よくある手法だけどワクワクドキドキします。そしてこれは原作からなのですが、インドという独特の文化を持つ国が舞台になっているのも、設定としてはとても面白いと感じます。そんなエンターテイメント性バッチリな映画ですが、この映画の中には、インド社会の現実が、数々の問題が、人間の嫌な部分が、そして人間の美しい部分が詰まっているのです。観終わったあとに、心にドーンと残るものがありました。

特に泣ける部分はなかったのですが、エンドロールで、この映画の懐の深さを感じました。これも珍しい演出/編集じゃないけれど、過去と現在が交錯する映画、しかもボリウッド映画だけに、このエンドロールしかあり得ないとさえ思いました。必見です。

Author: Shin Takeda
info@modernica73.com
 

Powered by Google

©modernica73