自分撮り

March 6, 2012

上京してからというもの、一時期浮気もしたがずっと同じ美容師さんに髪の毛を切ってもらっている。かれこれ15年以上。今日も髪の毛を切ってもらいながらいろいろ考えたのでそれをまとめてみようと思う。

15年以上と言っても美容院に行くのはせいぜい2ヶ月に1度くらいのもので長い時だと3ヶ月以上行かなかったりすることもある。そうやって考えると年に5回行くか行かないかくらいの計算だ。年に5回だとするとその美容師さんとお会いしたことがあるのはこれまでに100回もないことになる。

そう考えると、自分はその美容師さんのことをとてもよく知っていると思っているし長い付き合いだからお互い気心も知れているはずなのになんだか自分の思い過ごしなのではないかと不安になる。

カットやカラーをしてもらっている間はくだらない話をしたりもするし人生について語り合ったりもするし時には余計な話を全然しないこともある。自分にとっては心地よい空間だ。

ではなぜ、年に5回会うか会わないかという人とそれほど親しくなれたのだろうか?もちろん美容師としての腕が良いのは言うまでもない。性格的に相性が良いということもあるだろう。ただやはり、大切なのは年月なんじゃないかと思う。15年前の自分の髪質を正確に語れる人はこの人しかいない。美容院にいる間、それほどいろんなことを話す訳ではないけれども、定期的に会って、自分の考え方やその美容師さんの考え方など、お互いの変化を知っている間柄。その間柄が15年以上続いているという事実はとても凄いことだと思う。

本当の友だちとは、例え1年以上連絡を取り合っていなくても、気軽に電話やメールをすることができるものだ。そこに気を遣ったり躊躇ったりすることはない。会っている回数は重要なことではないのだ。大切なのは共有した時間の密度と歴史なのだと思う。

最近は同性異性に関わらず、友だちと呼びたい人が増えて来ている気がする。とても幸せなことだ。友だちと呼びたい人というのは、歴史を共有したいと思える人のことなのかもしれない。

折角なので髪の毛を切った今の自分の写真を載せておきました。必要なサイズ以上のサイズで。

Author: Shin Takeda
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