選挙に行ってきた

July 13, 2009

昨日、都議選に行ってきた。全然自慢にならないが、ニュースは新聞よりも主にネットで収集することが多いので、都議選関連のニュースは埋もれていた。...というか見過ごしていた。見過ごしているから自分の選挙区で誰が立候補しているかもわからない。平日昼間はもちろんのこと、休日も出かけていることが多いので街頭演説や街宣車さえもあまり見かけなかった。だから選挙に行っても誰に投票して良いかわからない。わからないから投票所に行っても仕方が無い。所詮誰が当選してもそんなに変わらないと思う。という、悪いループに陥っていた。そもそもこのループは今に始まったことではない。ご多分にもれず、選挙権を手に入れたときから“若者の選挙離れ”の対象者だった。

そんな自分だが、一度だけ意志を持って投票に行ったことがある。それは小泉郵政選挙の時だ。そのときの自分を振り返って考えると、“郵政解散”に100%賛成していたわけではないと思う。では何に投票したのか?それは“わかりやすい政治”をしていると思われる小泉さんに投票したのだと思う(はい、そうです、私もわかりやすい市民の1人です)。この選挙はそんなわかりやすい選挙と、わかりやすい政策、そして頼りになりそうな首相。という要素で盛り上がった選挙だ。今になって考えると、わかりやすいことだけが良いことではない、ということが理解できるようになった気がする。わかりやすい部分だけをクローズアップして、その裏側にある危険性については「痛みを伴う」というひと言でオブラートに包まれた。誰が、どんな政策を実行したとしても、痛みを伴うに決まっている。それを胸を張って「仕方がないよね」と言わんばかりに「痛みを伴う」という言葉を発明した人は天才だと思う。だがその当時も今も、自分の中でわかりやすい政治を望む気持ちは変わっていない。

昨日の選挙は“衆院選につながる都議選”と言われた。だがしかし、これは決して選挙離れした若者にとって、わかりやすい構図ではない。先に書いたように、かくいう私も数日前まで全く興味を持っていなかった。では何故、昨日投票に行ったのか?

きっかけは今一番アツいウェブサービス(本当はもう十分一般的なウェブサービスだけど...)twitterwikipediaの解説)。止めどなく流れるタイムライン、デスクトップ上には常にGrowlが(おおげさ...)!な状況の中に、数日前から選挙の話題がチラホラ見え始めた。自分がフォローしているイカしたツイッターターのみなさんが選挙について非常に興味深いつぶやきをされているのを見て、自分も興味が湧いたというのが正直なところです(はい、すいません、インターネットがないと何もできません)。

その中で一番感銘を受けたのがnakamePさんのこのつぶやき

「どの候補者の政策も支持できない」とか高見の見物決め込む余裕があったら、60代、70代の世代別投票率を抜いてから言おうぜ。今回いきなりじゃ追い抜けないかもしれんけど、20代、30代の投票率が最下位から抜け出しただけでも何かがきっと変わるはず

今まであまり気にしなかったのだが、“若者の選挙離れ”が加速しているということは“政治家の若者離れ”が加速していることでもあるということ。政治家になりたい(政治家で居続けたい)先生たちは、そりゃあ投票してくれる人に対してものを言うでしょう。だって投票してくれない人に向かって何を言っても無駄だもん。それが加速しているということ。わからないから選挙に行かない。選挙に行かないから政治家に相手にされない。政治家に相手にされないから政治がわからない。最初に書いた悪いループはこういうことだったのですね。

話は変わって50代以上の人の投票率が良いのは何故なのか?と考えたとき、やぱり最初に思い浮かんだのは安保闘争だった(詳しくないけど...)。さすがに学生時代から平和のことやそれに関わる政治のことを真剣に考えてきた人たちは年季が違います。でもそれに圧倒されてる場合じゃないですよ。先ずは自分たちにわかる政治をしてもらうことが大切です。60年代や70年代は火炎瓶や鉄パイプを使ったかもしれませんが、今は草食系が流行る世の中、だから投票しよう。なんて投票推進広告みたいなコピーになっちゃったけど、先ずは自分たちにわかる政治をしてもらうことが大切だと思うのです。

それからもう一つ。ここまで読んで「じゃあ投票してみるかー」なんて思われた素敵な御仁。投票率をあげるだけなら白紙でも構いませんが、是非、誰か特定の人(政党)に投票されることをオススメします。例えば経済について全然興味のない人が、株や為替を始めると日経平均が気になるように、一歩踏み込むことで、より興味が湧くというものです。もっと言っちゃうと(これは不適切かもしれないけれど)、例えば競馬場へ競馬を観に行ったとしましょう。馬券を買ってみるのと買わないでみるのでは面白さが全然違うと思うんですよ(すいません、競馬やったことないので適当ですが...)。是非、自分が投票した候補者がしっかりと仕事をしているか?を見守る意味でも、誰かに投票した方が良い(面白い)と思います。

このコラムを書いている間に次回の衆院選が決まった。それまでにはいろんなイベントがあるので楽しみたいと思う。例えばこれとか。もちろん都議会で、民主党のマニフェストの実現具合をチェックすることも忘れないようにしよう!選挙に勝って、マニフェストが実行されなかったら問題だからね。選挙が終わって、本当の政治が始まるのです。

さぁ、この楽しみを向上させるためにも、是非とも20代、30代の投票率を上げて、選挙をもっと身近なものにしましょう。そのために「みなさん是非、投票しよう」。あ、ここはもうちょっと、気軽な感じで、身近に感じてもらえるように訴えた方が良いかもしれない。「みなさん是非、投票しよう(笑)」。

最後になりましたが、今回このように考えるきっかけをと影響を与えていただいたnakamePさんにお礼申し上げます。ありがとうございました。

Author: Shin Takeda
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