贈り物の贈り方

February 24, 2009

たまに人から「プレゼント、何あげたらいいかな?」と相談されることがある。折角なのでこのコラムで自分の考えをまとめてみようと思う。一般的なこと?もあるかもしれないけれど、自分の考えを中心に。

先ずはプレゼントを贈るという行為について。プレゼントを送るということは、良くも悪くも“相手に影響を与える”ということである。もらった相手が何も感じなければ、それはプレゼントとは言えない。もちろん“悪い影響”、言葉を変えて言うと、悪い意味で相手に「えー?」と思われるようなプレゼントは贈りたくない(この場合「え"ー」の方が雰囲気が出る)。出来れば良い意味で「えー?」と思われたい。ここがポイントで、良い意味で「えー?」と思われるためには、良い意味で期待を裏切る必要がある。当たり前だけど、悪い意味で「えー?」と思われるということは、悪い意味で期待を裏切ったってことになる。

それはいいとして。プレゼントを選ぶ際の一般的な方法として“相手が欲しいと思っているものをあげる”というのがある。これがちょっとやっかい。“欲しがっていることをしらないで”、ないしは“欲しがっていることを知らないフリをして”あげるのであれば、良い意味で期待を裏切ることができる。でもお互い合意の上で、と言うか、“知っててあげる”のであれば、相手は嬉しいだろうが、良い意味での「えー?」はない。一般的には別にそれで良いのだけれども、私の考えとしては、ちょっと違う。

プレゼントを贈るときの気持ちとしては「相手に喜んでもらいたい」「お礼がしたい」「ただ単につきあいで...」など様々だろう。いろいろ頭を悩ませたあげく、良い意味で期待を裏切ることが出来たとしても、どうしても私は見返りを求めてしまう。見返りと言っても、お返しが欲しいとか、必要以上の感謝が欲しいとかではない。相手の反応を期待してしまうのだ(このコラムを読んだからと云って読者の方々は気を遣わないでくださいね)。そしてここで、“自分が相手に良い影響を与えられているか?”というところに話が戻る。

折角プレゼントを贈るのだから、良い影響を与えたいと思う。そのために、良い意味で期待を裏切るプレゼントを準備する。だから私は、相手の欲しがっているものを贈ることはあまりない。あえて言うと、私は“相手の欲しいもの”は贈らない。私が“相手に使って欲しいもの”を贈ることにしている。プレゼントを贈られる側は、期待を裏切る良いプレゼントであれば喜ぶと思う。だけど贈る側も、喜んでもらえる前提であれば、エゴを通しても良いんじゃないかと思う。「あの人にはコレを使って欲しい」「あの人にはコレが絶対似合うと思う」「コレがあの人の生活を幸せにする」などなど。装飾品や、生活用品、食べ物などなんでも。あともう一つ。相手の欲しがっているものをあげない理由としては、“欲しいものは自分で買えば良い”と私は思っている。ものによっては、人にもらったという理由で、扱いに困ることもある。逆に、粗末に扱ってしまうことも。自分が欲しいと思ったものの管理は、自己責任でお願いしたい。

あとついでに、もらって嬉しいプレゼントの法則。これは割と一般的なことだけど書いておこう。高くても安くても、“普段自分では買わないようなもの”を贈ると良い。例えば予算がたった1,000円だったとしても、「普通これに1,000円出さないよなー」というものを贈るのである。“1粒1,000円のイチゴとか”、“1個1,000円のたわしとか”...。金額の高い安いは関係なく、いろいろ考えられる。これに、“良い意味で期待を裏切る”をプラスして、“自分のエゴ”も入れちゃえばOK。まぁ、金額の設定にもよるけど、1,000円だと自分のエゴを入れるのはちょっと難しいかも...。要は、金額に応じて、相手に良い影響を与えられていればいいってこと。

自分の贈ったプレゼントが気に入られて、その後、その人がその商品のファンになった、とか、贈った装飾品が人から「似合ってるね」って言われた、とか、こんなに美味しいものは初めて食べた、とか。そんな反応があれば、良い影響を与えられたと思っていいんじゃないかな。

さて、最後に重要なことをひとつ。今日は普段私がプレゼントを贈るときに気にしていることをコラムにしてみましたが、でもみなさん、私、こんなに偉そうなことを言っていますが、私からのプレゼントをあまり期待しなでください。贈り物の贈り方についてアドバイス出来ることはいろいろありますが、贈り物の贈られ方で一番大切なのはただひとつ、“期待しないで待つ”ですから。

続・カフェよさらば

February 04, 2009

以前このコラムで書いて反響のあった記事の、その後。その反響の中で、最も印象的だったのが「カフェに行くのはディズニーランドに行くのに似ている」というもの。ディズニーランドは、あの雰囲気を楽しむもの。そうか、カフェも同じなのか。と、素直に納得。納得したからそれから何度かいろんな“おしゃれカフェ”に足を運んだ。それも含め、前回のその後、を書こうと思う。

今回のこの考察を経て、ハッキリとわかったこと。それは、カフェに限らず、自分がお店(特に飲食店)を選ぶ上で、かなりのウェイトを占めているのは、“店員さん”であるということ。前回のコラムでも、同じようなことを書いたけれど、ハッキリわかったのはこのお店“drole”に行ってから。お店の特徴は、前回書いたときと全く同じ感じで、アットホームな雰囲気、小じゃれた料理、少し高めの価格設定。でもそのお店は、“そこに居て欲しい雰囲気の人”が、ちゃんと店員さんとしているのだ。出しゃばらず、せかせかせず、落ち着いた感じ。カフェではまったりと落ち着きたいことが多いので、こういうお店の店員さんはこうでなくちゃいけないと思う。しょっちゅう行きたいという訳ではないが、かなりお気に入りのお店だ。

カフェではないけれど同じように、昨年発見したお店の中で一番のお店“金のおでんや しょうみん”も、料理はもちろん店員さんが素晴らしいお店だ。そこのマスター。初めて行った翌日、偶然にも自宅近所でバッタリ遭遇。お店では特に話をしなかったのだが、私の顔を見るなり「昨日はどうもありがとうございましたー」と、気さくに挨拶をしてくれた。ホント、別に顔を憶えられるような印象的なことは何もなかったのに(...なかったはず)。このお店、1人で行くことはないので行くときはほとんど友人と一緒だ。友人との話に夢中になっているので、お店の人が話しかけてくることはほとんどない。こういう心配りが大切。お店によっては、こっちが話をしているのに、顔見知りだからといってズカズカ声をかけてくる人がいることもあるけれど、そんなことは全くない。そして、つい最近も。お店に行った翌々日に、また自宅近所で遭遇。何故かお互いにソッコー目が合って、また笑顔でご挨拶。こんな偶然あるもんなんだ。ま、前回行ったときに、ご近所さんだという事実が発覚したから、そういうこともあるか...。でもちゃんと顔を憶えててくれるって、非常に嬉しいじゃないですか。

と、いうことで、お店を選ぶ時に重要なのは店員さんということ。そして、カフェ嫌いではないということもわかったので、良いお店があったら是非教えてください。心を豊かにしてくれる、居心地の良いお店を募集中です。

Author: Shin Takeda
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